ランの研究者の論文を拝見している。
 遊川先生はじめ・・・・ゲノム科学が雨後のタケノコのように多数発表され、
 次世代シークエンサーの普及にともない、一挙にゲノム解析によるランの菌根菌同定が流行しているようである。
 全然ランの栽培管理出来ない研究者でも・・・ランの謎を解ける時代になったようである。
 栽培場も、温室も・・・パートの管理おばちゃんも・・・いらない。
 研究室にシークエンサーがあれば・・・菌の培養など必要ない。

 菌根菌の中には培養出来ない菌も多くあるが・・・・
 自生地の土壌を採取して、土壌の中の全てのDNAををシークエンサーでゲノム解析すれば、
 ランと共生している菌は同定できるようになった。
 近い将来、日本に自生する野生ランの共生菌が全て明らかになるだろう。

 問題は、その後のラン研究である。
 ゲノム科学のラン研究が、自生地再生、絶滅危惧種の保存に役立つものになるまでなるのかということである。
 同定した菌が、実際フィールドに移され、そこで定着しなければ実用では使い物にならない研究だからである。
 フィールドでの実用化は・・・栽培管理に高い能力を持った者が行なう必要があるからである。
 そういう人材が育成されていなければ・・・研究は砂上の楼閣になる。

 フィールドにランを移植又は現地で播種発芽させてランを定着させることは、
 ほぼ毎日のように現場に足を運んで・・・管理しなければ・・・ほとんど失敗するからである。
 温室栽培よりフィールドでの栽培は・・何倍、何十倍も難しい・・・。
 常に・・・空中から雑菌の胞子が栽植した場所に落下する!
 この菌とラン菌の戦いがある。
 これをどうするか・・・・
 ラン菌の定着。
 これを解決して・・初めて自生地再生、保護が可能になる。
 こういう能力を持っている研究者が・・・日本に何人おられるのか????
 論文には・・・ほとんど「栽培記録」は掲載されていない!
 栽培記録なしの論文。
 宇井 清太の経験では、プロトコームにたった1回の灌水で・・・翌日全てのプロトコームが消滅したという経験がある。
 それほど・・無胚乳種子の発芽、菌との共生でエネルギー調達システムというのは繊細で微妙な関係だからである。
 フィールドに降る雨、豪雨・・・
 人間が選んだフィールドは・・・・希望的観測で・・・適当に決めた場所である。
 場所の選定が・・・・成否のカギである・・・。
 更に・・・植え付け時の培養土。
 ラン菌が永年生息繁殖できる培養土は、現在のところ「ペレポスト」のみである。
 これを使用しない場合は、野生ランの自生地再生はほぼ不可能である。
 しかし、ほとんどのラン研究者はペレポスト使用の経験がない!
 培養土をナメテイル。
 植物栽培の基本中の基本は根であり、培養土、土壌である。
 シークエンサーでは培養土は作れない。

 ゲノム科学ではラン栽培は出来ないのである。
 ラン世界の一部分を解明する科学である。
 このことは「バカマツタケ」の人工培養成功を見れば明らかである。
 ゲノム科学は、マツタケとバカマツタケの違いを解析したが・・・・。
 子実体を作るのは・・・環境科学である。

 ゲノム科学と環境科学で、はじめて自生地再生、移植は成功する。
ゲノム科学のラン研究が流行
     栽培管理しないラン菌根菌研究は本物か????
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kouza 7aoa